皆さん、ご機嫌よう! タカミックスです。
今回も引き続きオジーのソロ(?)アルバム第二段、ダイアリー・オブ・ア・マッドマンについてです。
それでは行ってみまShow!
今回も急ピッチ制作
『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』は前作の『ブリザード・オブ・オズ』から実質10カ月後と言う期間で発表されたアルバムでした。制作に10カ月を掛けた訳ではなく『ブリザード・オブ・オズ』発売後にツアーに出ていたオジー・オズボーン、今作の『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』はツアー終了後に急いで製作したそうです。
なのでオジーバンドのギタリストであったランディ・ローズは「ダイアリー・オブ・ア・マッドマンをもっと作り込みたかった」的な発言をしていました。ダイアリー・オブ・ア・マッドマンのレコーディングメンバーはメインの4人は前作と同じ。唯一キーボーディストのドン・エイリーだけが外れています。
パート名 | メンバー名 |
ボーカル | オジー・オズボーン |
ギター | ランディ・ローズ |
ベース | ボブ・デイズリー |
ドラム | リー・カースレイク |
脱退ではなくクビ!
そんなダイアリー・オブ・ア・マッドマンのレコーディング終了後、ベースのボブ・デイズリーとドラムのリー・カースレイクがクビになります。脱退ではなくクビです。
オジーのマネージャーであったシャロン・アーデン(後のシャロン・オズボーン)とボブ・デイズリーとリー・カースレイクの2人は当時からギャラ配分の件で揉めており、レコーディングが終わるとシャロンはコレ幸い、と速攻でクビにしたとか。
リー・カースレイクは分からないのですがボブ・デイズリーは作曲でも貢献しています。当時はあまり知られていなかったのですが、ボブ・デイズリーは編曲程度ではなく大きく作曲にも関わっていたそうです。
よくオジーの鼻歌をランディが曲にした、と言われていますが、実際はボブ・デイズリーも大きく作曲に携わっていたそうです。なので揉めた理由は作曲に関することなのではないか? と思っています。
ある意味で誤記載のメンバー
また発売されたダイアリー・オブ・ア・マッドマンのレコードには、一切レコーディングに関わっていないベースのルディ・サーゾ、ドラムのトミー・アルドリッチがクレジットされてます。しかもバンドショットまで撮られていました。
お陰でダイアリー・オブ・ア・マッドマンのレコーディングはルディ・サーゾとトミー・アルドリッチが参加していたと思われていたそうです。
これらを考えるとオジーをマネジメントしていたシャロンはよっぽどボブ・デイズリーとリー・カースレイクをオジーバンドから亡き者にしたかったのでは? と思われます。
事実シャロンの目論見は2002年のリマスターの発売時、アルバム音源で事実上のレコーディングメンバーから外し、リマスター版なのにオジー・オズボーンとランディー・ローズ以外は再レコーディングと言う暴挙に出たことで実現しました。
聴きどころ
アルバムのオープニングを飾るのは『オーバー・ザ・マウンテン』です。その後『フライング・ハイ・アゲイン』とライブでもお馴染みのナンバーが続きます。
個人的には4曲目の『ビリバー』は好きですね。
7曲目に『S.A.T.O』という曲があります。この曲名が何の略か分からず、多くの日本人は「佐藤さん」と冗談で呼んでいた曲です。
当時は実しやかにオジーの浮気相手と嫁さんの名前の頭文字(シャロン・アーデンとテルマ・オズボーン)、つまりオジーの二股愛の歌だとか言われてました。
実際は歌詞から察するにSailing Across The Ocean(航海)と言う意味らしいです。
そしてアルバムラストの曲がタイトルチューンでもある『ダイアリー・オブ・マッドマン』です。6分16秒の楽曲でアルバムのラストを飾るのに相応しい壮大なオーケストレーションとコーラスが含められております。
タカミックスはロックでオーケストラが入るのって好きじゃないんですけど(あくまで当時)、この曲は例外ですね。
静から動へ、また静に戻り最後はオーケストレーションとコーラスで盛大に締めております。なんかこの曲、ランディの演奏に鬼気迫る迫力を感じるんですね。
実際に楽曲ダイアリー・オブ・ア・マッドマンではギターに納得がいかなかったランディが、数日間スタジオに篭りっきりで弾き倒した曲です。なので完成した曲を聴いたオジーは衝撃で身の毛が逆立ったと言ってました。
ランディ・ローズというギタリスト
ランディと言うギタリストは見かけに反して(華奢な身体で女の子と見紛う童顔)骨太な演奏をする人で、かつクラシカルでメロディアスなギタリストでした。骨太でメロディアスと一見相反する言葉なのですが、非常に2つの調和が取れたギタリストでした。
もしランディに不幸な事故がなければツアー終了後にオジーバンドを脱退し、クラシックを学び直すために音楽学校へ入学する予定であったと言われています。
ジャクソン ランディV
タカミックス、実は一番好きなエレキギターはランディ・ローズが使っていたジャクソンのランディVなんです。
しかし音質を考えてタカミックスはギブソンのレスポールを使っています。けれどランディVも所有したいなぁ… と思っております。もともと変形ギター大好きなんですよ! B.C.Richのモッキンバードとか!
このギターはランディ自身が発案者となり、ジャクソンが製作した左右非対称のVギターです。試作1号機、試作2号機と製作され、試作3号機が出る頃にはランディが夭折してしまいました。
ただしランディがレコーディングで使用していたのは、ギブソンのレスポールカスタムとカール・サンドバルがカスタムメイドしたポルカドットVではないか? と言われています。
ランディ夭折後のオジー
不幸な事故によって夭折してしまったランディ・ローズですが、ランディ夭折後のオジーは廃人となり酒とドラッグに溺れて行ったそうです。
それほどランディが残したギタリストとしての遺産は大きかったと言うことです。
まとめ
ロック・ギターの進化の一端を担った人物であったランディ・ローズ。それもオジー時代の約2年半でクラシカルなフレーズと、一種日本時好みの「暗さ」を兼ね備えたフレーズを残していったランディ・ローズ。
どこか激しくも湿っぽい雰囲気を味わいたいのであれば、『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』をお薦めします。
おしまい