皆さん、ご機嫌よう! タカミックスです。
皆さんはスティーヴ・ヴァイと聞いたら何を連想しますか? タカミックス的にはプログレシブ・ロックのイメージを連想させるギタリストなんですよね。
そんなスティーヴ・ヴァイとホワイトスネイクについて今回は解説したいと思います。
それでは行ってみまShow!
目次
スティーヴ・ヴァイのプレイスタイル
タカミックスがスティーヴ・ヴァイをプログレシブ・ロックっぽく感じるのはスケールの使い方なんですよね。
スケールで音楽のジャンル分けをするんじゃない!と思われそうですが、スティーヴ・ヴァイは良くヒンズースケールとかジャズ系で使われるリディアンスケールとかを使っています、
ロックギターのスケールって男は黙ってペンタ一発! みたいな所があるので、スティーヴ・ヴァイに対してはプログレシブ・ロックっぽく感じてしまうのです。
そんなスティーヴ・ヴァイのソロではなく、バンド活動と言えばフランク・ザッパ・バンド時代よりアルカトラスの方が有名なのでは? と思っています。

え、違う? どう考えてもデビット・リー・ロス・バンドじゃないかって?

いやいや、それも違う。何てったてホワイトスネイクでしょう!

ホワイトスネイク
ホワイトスネイクとは言わずと知れたデビット・カヴァデールの ワンマン バンドです。
ホワイトスネイクは1976年のディープ・パープル解散後にパープルのヴォーカリストであったデビット・カヴァデールが結成したバンドです。
ホワイト・スネイクもメンバーチェンジのハゲしいバンドです。
ホワイトスネイクはイギリスのバンドとされてますが、現在のホワイトスネイクはデビット・カヴァデール自身もイギリスからアメリカ人へと帰化しており、メンバーに誰一人としてイギリス人がおりません(2024年現在)。
後にアメリカ人に帰化したデビット・カヴァデールからも分かる様に、ホワイトスネイクは1980年代に入るとアメリカでの成功を強く望む様になります。
このアメリカ進出に対して、古くからのホワイトスネイクファンからは賛否両論となりました。
分かりやすく言うと「ポップ化」し、軽快なロックンロールも取り入れる様になったからです。
それまで泥臭い、ブルースロック的な意味合いの強かったホワイトスネイクがポップ化したのです。
貴公子の加入
そして、1983年にレスポールの貴公子ジョン・サイクスが加入します。

ジョン・サイクスが加入したホワイトスネイクは通算7枚目のアルバムとなる『サーペンス・アルバス〈白蛇の紋章〉』を1987年に発売します。
因みにサーペンス・アルバスは邦題で、原題はバンド名と同じ『ホワイトスネイク』です。
発売された『サーペンス・アルバス』はポップ化ではなく、ゴージャスなハードロックバンドへと変化していました。
もう既に、初期ホワイトスネイクにあったブルースロック色は排除されていたのです。
ブルースロック色が排除されていたのはデビット・カヴァデールの意向もあるのでしょうが、ジョン・サイクスがブルースを嫌っていた、と言う理由も大きかったのです。

この『サーペンス・アルバス』は全米で800万枚の大ヒット、チャートでも最高2位に食い込みます。
えっ、800万枚の売上で2位? と思うかもしれませんが、この時の1位はマイケル・ジャクソンの『バッド』でした。
が、貴公子もクビになる
『サーペンス・アルバス』の大ヒットにより、一躍ワールドワイドなトップバンドに上り詰めたホワイトスネイク。
そんな『サーペンス・アルバス』の大ヒットの立役者であるレスポールの貴公子ジョン・サイクスですが、彼は『サーペンス・アルバス』が発売されていた時点で、既にホワイトスネイクを辞めさせられていました。
更に、ジョン・サイクス本人もホワイトスネイクを辞めさせられたことを知らなかった!
う〜ん、流石デビカバだな…
後任も美形ギタリスト
ジョン・サイクスの後任にはオランダ人ギタリストであるエイドリアン・ヴァンデンバーグが加入します。
ジョン・サイクスも美形ギタリストでしたが、エイドリアン・ヴァンデンバーグもジョン・サイクスとはタイプの違う美形ギタリストでした。

デビット・カヴァデールはエイドリアン・ヴァンデンバーグに対し、ギタリストとしては無論のこと、作詞作曲の能力を買ってのオファーだったと言われています。
実はエイドリアン・ヴァンデンバーグ、『サーペンス・アルバス』でもレコーディングに携わっております。
『ヒア・アイ・ゴー・アゲイン』のギターソロはエイドリアン・ヴァンデンバーグがプレイしているんですね。
『ヒア・アイ・ゴー・アゲイン』は様々なヴァージョンが存在し、シングルヒットしたヴァージョンのPVでは、エイドリアン・ヴァンデンバーグが演奏しています。
しかし、実際のプレイはダン・ハフがギターを弾いています。
なので正ギタリストがジョン・サイクス、アルバムのソロはエイドリアン・ヴァンデンバーグ、シングル版はダン・ハフと、非常にややこしい曲であったりします。
またまたトラブル
エイドリアン・ヴァンデンバーグにギタリストが変更されたホワイトスネイクは通算8枚目となるアルバム『スリップ・オブ・ザ・タング』の曲作りを開始します。
しかし… レコーディング間際にエイドリアン・ヴァンデンバーグが手首の腱鞘炎のため、ギターが弾けなくなります。
そこでデビット・カヴァデールは『スリップ・オブ・ザ・タング』でエイドリアン・ヴァンデンバーグが作ったフレーズを弾いてくれる新ギタリストを探すこととなります。
新ギタリストを探すと書きましたがデビット・カヴァデールの中には一人候補ギタリストがいました。それが誰であろうスティーヴ・ヴァイだったのです。
スティーヴ・ヴァイと映画『クロスロード』
デビット・カヴァデールがスティーヴ・ヴァイを新ギタリストの候補に挙げていたのは、デビット・カヴァデールが映画『クロスロード』を観たのが理由と言われています。
クラシック・ギターを学び、そのクラシックギターのテクニックを持て囃されていた少年ユジーン。しかし彼は「俺はクラシックギタリストではなく、ブルースマンになりたいんだ!」と、伝説のブルースマンであったウイリー爺さんと2人で旅に出る。
その旅先で嘗てウイリー爺さんが悪魔と契約した十字路に辿り着く。その十字路にてユージンは悪魔の手先であるジャック・バトラーとギター対決をすることになってしまった。
ギター対決ではジャックが繰り出す超絶プレイに打つ手のないユージン。勝ち目のないユージンに対しウイリー爺さんも項垂れる。
そんな中、ユージンはクラシック曲であるバイオリン独奏曲『パガニーニのカプリッチョ25番の変奏曲』をギターでプレイし、ジャック・バトラーとのギター対決に見事に勝利したのだった。
…ブルース何所行った!?
この映画の中でスティーヴ・ヴァイはジャック・バトラー役で出演し、映画の中でブルースっぽいフレーズも弾いています。
しかし、実際のスティーヴ・ヴァイはブルースが嫌いだったのです。近年はブルースも好んでいるそうですが、この頃のスティーヴ・ヴァイはブルース嫌いの時代です。
ところが、デビット・カヴァデールは映画でのスティーヴ・ヴァイを見て「彼はブルースも弾ける偉大なギタリストだ!」と感激し、いつか一緒にバンドを組みたいと思ったそうです(まあ、偉大なギタリストなのは間違いないが…)。
ホワイトスネイク参加に対して
スティーヴ・ヴァイはデイヴ・リー・ロスのバンドを脱退してから二度と有名なヴォーカリストとバンドは組みたくない! と思ってたそうです(まぁ、何となく事情は察することができるけどね…)。なのでホワイトスネイクへの加入も最初は断っていました。

それでもデビット・カヴァデールの執拗な誘いに折れてしまったスティーヴ・ヴァイは、自身のソロ活動の邪魔はしないことを条件にホワイトスネイクに加入します。
そして全曲スティーヴ・ヴァイがギターを弾いた、これまた賛否両論のアルバム『スリップ・オブ・ザ・タング』が1989年に発売されたのです。
スリップ・オブ・ザ・タング 〜 実はホワイトスネイクで2番目に売れたアルバム
この『スリップ・オブ・ザ・タング』ですが、ホワイトスネイクが発売したアルバムでは『サーペンス・アルバス』に次ぐ売上を叩き出しております。300万枚以上の売上なのでシッカリとしたヒット作品ではあるのですが、如何せんサーペンス・アルバスが売れ過ぎた!
周りの人間は勝手なもので、売り上げが落ちた原因はスティーヴ・ヴァイがギターを弾いたからで、正ギタリストのエイドリアン・ヴァンデンバーグだったら売り上げは落ちなかった! とまで言われてました。
実際スティーヴ・ヴァイのプレイはどうだったか?
スティーヴ・ヴァイはホワイトスネイクでプレイするに当たり、自身のギタープレイをエイドリアン・ヴァンデンバーグの音とプレイスタイルに近づける様にしたそうです。それでも流石に溢れ出るヴァイカラーは消し去れません。実際タカミックスがスリップ・オブ・ザ・タングを聴いた時、真っ先に思ったのが「音が合わねぇ!」でした。
スティーヴ・ヴァイはスリップ・オブ・ザ・タングでエイドリアン・ヴァンデンバーグの音に近付けるために普段使わないディストーションとかも使ったと聞きます。
とは言え、スティーヴ・ヴァイのディストーションは上品な歪み方なんです。それは食べ物に例えるなら鰻専門店ではなく三越で食べる鰻重の様な、ギターで例えるならギブソンではなくポール・リード・スミスにかけたディストーションの様な音なのです(ギタリストの癖にギタリストを敵に回す発言だ!)。
タカミックスはスリップ・オブ・ザ・タングのタイトルチューンは結構好きです。それだけに「音がなぁ…」と思わずにはいられませんでした。
グレン・ヒューズ
この『スリップ・オブ・ザ・タング』の『チープ・アンド・ナスティ』では第三期ディープ・パープルでの盟友、グレン・ヒューズがバッキングボーカルとして参加しています。
しかし、アルバムでのバッキング・ボーカルが小さくて驚いた。実はタカミックス、クレジット見るまでバッキングボーカルがグレン・ヒューズだと気付かなかった。

当時のグレン・ヒューズはプライベートな問題を抱えており、それを見かねたデビット・カヴァデールが声をかけたのが正解なのですが、第三期ディープ・パープル時代にライブでは明らかにデビット・カヴァデールより声量のあったグレン・ヒューズに対して意地悪でもしたのだろうか? と思うほどミックスでは声が小さくされております。
デモ版スリップ・オブ・ザ・タング
話を戻して、スティーヴ・ヴァイの音色、アルバムのミックスと手放しで誉められるアルバムではなかった『スリップ・オブ・ザ・タング』でしたが、なんと2019年にスリップ・オブ・ザ・タングの30周年記念としてスーパー・デラックス・エディションが発売されました。
この中にデモ版のスリップ・オブ・ザ・タングが収録されていたのです。デモ版を聴きタカミックスは「え… カッコイイじゃん!?」と驚きました。
ギターはスティーヴ・ヴァイなのか?
デモ版ではギターの音が荒いのです。荒いのは、粗悪ではなく荒削りで無骨な音と言う意味です。ギターのプレイスタイルが非常にラフタッチで良いのです。
仮にデモ版のギタリストがスティーヴ・ヴァイだった場合、彼のプレイは精密機械の様なピッキングなので、デモ版の演奏は肩の力を抜いたプレイが思いのほか良く感じました。
実際はエイドリアン・ヴァンデンバーグ?
ただスリップ・オブ・ザ・タングのデモ音源でのギターはスティーヴ・ヴァイではなく、ケガする前のエイドリアン・ヴァンデンバーグなのでは? と言う人もいます。
曲が始まる前にメンバー紹介で「スティーヴ・ヴァイ」とか言ってるから、タカミックスはてっきりスティーヴ・ヴァイのギターだと思っていたのですが…
別の魅力? 最後にスーパー・デラックス・エディションをお勧めします
さて、スティーヴ・ヴァイの当時は合わないと散々批判されていた『スリップ・オブ・ザ・タング』ですが、ここでは『スリップ・オブ・ザ・タング 30周年記念 スーパー・デラックス・エディション』をお勧めして終わりたい… のですが、
『スリップ・オブ・ザ・タング』は色々なVer.が出てるので、どのVer.にデモが入ってるか分からないので商品リンクが載せれない!
おしまい