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初心者にこそ説明したい!音楽講座です。今回の講義テーマは『五線譜』です。

階名の講義前に何点かの音楽用語の解説をしますので、宜しくお願いします。

近年の音楽環境

現在の音楽を取り巻く環境では、DTM(デジタル・オーディオ・ワークステーション)を始めとするメディアの発達により、『楽譜』に触れる機会が少なくなっています。楽譜とは、音楽を演奏するために音の高さやリズムを記号で表したものです。

しかし、楽譜は音楽の基本を理解する上で非常に重要なツールです。これから学ぶ音楽理論を理解する上でも、楽譜の知識がないことには先に進めません。

今回は楽譜上の『五線譜』について、基本的な仕組みを説明します。

その後に簡単な五線譜の歴史や現代における楽譜の重要性を説明していきます。

五線譜とは

今回の講義で覚えていただく重要な点は、以下のコレだけです。

五線譜について

五線譜とは、紙面上に5本の横線が水平に記されている物となります。

説明のための画像

 

少し詳しく

五線譜とは、世界で最も広く使用されている楽譜の形式です。五本の平行な水平線から成り、音の記号を記載することで音楽を表現します。

五線譜は時間の流れを横軸、音の高低を縦軸で表現します。高い音は上方に、低い音は下の方に記載されます。これにより、視覚的に音楽を理解しやすくなります。

線、間、加線

五線譜での線(せん)や間(かん)、加線(かせん)、加間(かかん)について説明します。

(せん)

五線譜に記されている線のことです。そして五線譜の一番下にある線を第1線と呼びます。続けて下から二番目が第2線と続きます。

加線(かせん)

五線譜では、通常の五本の線だけでは表現できない音高を示すために使われる線のことです。加線は、五線の上や下に一時的に追加される線で、これによりさらに高い音や低い音を記載することができます。これにより、五線譜は広い音域をカバーすることができます。

上加線

五線譜の上に追加される線。第5線の上が上が上第1線となります。

下加線

五線譜の下に追加される線。第1線の下が下第1線となります。。

(かん)

五線譜での五本の線と線の間の空白の部分を指します。この空白も音符を置く場所として使われます。

加間(かかん)

加線の間の空白の部分を指します。この空白も音符を置く場所として使われます。

上加間

第4間の上、上第1戦の間が上第1間となります。そのまま上に行くごとに上第2間、上第3間となります。

下加間


第1間の下、下第1線の間が下第1間となります。そのまま下に行くごとに下第2間、下第3間となります。

以下がまとめた図となります。

問題

では簡単な問題をやってみましょう!

クイズ

これを何と呼ぶ?
クイズ
正解数 {{userScore}} / {{maxScore}} 点
{{title}}
{{image}}
{{content}}

どうでしたか?簡単でしたね。

次回は音部記号

次の講義では大事な大事な音部記号について説明します。五線譜だけで、音部記号がないと楽譜にはなってくれない理由も説明しますね。

それでは今回の『五線譜』についての講義はこれで終了となります。

おまけ?

この下からは五線譜の歴史についてお話しします。ここからは少し音楽用語が出ますが、専門用語関係は今後説明しますので、読み物として深く考えずに気楽に読んでください。

楽譜と五線譜の歴史(要編集)

楽譜の歴史を遡ると、最古の例として現存する物に「セイキロスの墓碑銘」があります。

これは1世紀頃の石碑に刻まれたもので、完全な形で現存する最も古い楽譜です。当時の楽譜はアルファベットと記号を使って旋律(メロディ)を記録していました。これにより、どの音を演奏するかが分かるようになっていました。

9世紀以降、新しい形式の楽譜としてネウマ譜が登場しました。ネウマ譜は、歌詞の上に曲線を描くことで音の高さの変化を示すものでした。これにより、歌う人は次にどのくらい音を上げ下げすればよいかが分かるようになりました。

出典:e-codices

11世紀には修道士のグイド・ダレッツォが譜線を考案し、音の高さを直感的に理解できるようにしました。また、彼は「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の元となる階名も作り、音の高さを示す方法をさらに進化させました。

13世紀になると、現代の楽譜に近づく重要なステップとして、四角形の音符が使われるようになりました。また、13世紀後半からは定量記譜法が発展し、音の長さ(リズム)を正確に記録する方法が確立されました。15世紀後半には白符定量記譜法が登場し、長く伸ばす音符を白抜きで表現するようになりました。これにより、楽譜を見ただけで音の長さが分かりやすくなりました。

この時期には、複数の声部を正確に記録する技法も発展しました。これにより、複雑な合唱曲などが楽譜に記録されるようになりました。

しかし、楽譜が非常に貴重品であったため、一つの楽譜をみんなで囲んで歌っていました。

楽譜の中ではギターのような弦楽器のための楽譜として、タブラチュア譜も14世紀頃から使われるようになりました。現代では主にギターで使われているタブラチュアフ譜ですが、当時14世紀頃の物はリュート用のタブラチュアフ譜でした。これは現代のギタータブ譜のように、弦とフレットの位置を示すものでした。

出典:IMSLP

また、鍵盤楽器(ピアノやオルガンなど)のために、楽譜において様々な記譜法が試されました。

14世紀から16世紀のルネサンス期の音楽は、複数のメロディが絡み合うポリフォニー(多声音楽)的なスタイルが主流でしたが、バロック期には主旋律と伴奏が分かれるホモフォニー(和声音楽)的なスタイルに移行しました。この頃から、楽譜における五線譜が定着し始めました。

そして17世紀後半から五線譜が一般的になり、現在の形に近づきました。楽譜の進化により、音楽の記録と伝達がより正確かつ効率的になり、今日の音楽文化の基盤が築かれたのです。

このように、楽譜は長い時間をかけて発展し、最初はアルファベットと記号で簡単に記録していたものが、音の高さや長さを正確に示すようになり、最終的に現在の五線譜での形に進化してきたのでした。

おしまい

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