こんにちは!初心者にこそ説明したい!音楽講座の第8回目です。今回のテーマは「音程」についてです。前回の変化記号に続いて、音楽の中でも重要な「音程」について詳しく学びましょう。
目次
音程とは?
音程の中には、まず2つの音の距離をあらわす度数があります。たとえば、ピアノの「ド」と「レ」の間には「2度」の度数があります。「ド」と「ミ」の間には「3度」というように、2つの音の間の距離を数字が度数です。
その度数に音の特徴や感じ方を加えたものが音程となります。
度数とは単純に距離の単位です。それに対して音の距離と音の高さの違いも表したのが音程となります。
音程の分類
音程には、音の間隔によっていくつかの種類があります。それぞれの音程には、音の間隔に応じて「完全」「長」「短」「増」「減」などが加えられた度数で表現されます。
完全音程
完全音程は、特に安定した響きを持つ音程です。次の音程が「完全音程」と呼ばれます。
音程名 | 音例 | 説明 |
---|---|---|
完全1度 | ド | 単音。基音のみのシンプルな音。 |
完全4度 | ドとファ | 安定した音程 |
完全5度 | ドとソ | 非常に安定した音程 |
完全8度 | ドと次のド | 非常に安定し、広がりと一体感を感じさせる音程 |
完全音程 準備中
完全音程が1度、4度、5度、8度に限られているのは、これらの音程が特に自然で心地よく聞こえるからです。
単音を鳴らすと、その音には「基音」という基本となる音と、その基音に基づく「倍音」と呼ばれる音が自然に含まれています。この現象を「倍音列」と呼びます。倍音列の中には、例えば1オクターブ上の同じ音や、完全5度に相当する音などが含まれており、これらが「完全音程」として特に安定した響きを持っています。
一方、2度、3度、6度、7度といった音程も倍音列には含まれますが、1度、4度、5度、8度ほどはっきりとは聞こえません。そのため、これらの音程は「長音程」や「短音程」として扱われ、「完全2度」「完全3度」「完全6度」「完全7度」という音程は存在しないのです。
長音程
長音程とは明るい感情を引き起こす音程となります。
長音程は2度、3度、6度、7度の音程に適用されます。
※1度、4度、5度、8度は「完全」「増」「減」で区別されるので使われません。
音程名 | 音例 | 説明 |
---|---|---|
長2度 | ドとレ | 開放感と期待感を与える音程 |
長3度 | ドとミ | 明るく、幸せな印象の音程 |
長6度 | ドとラ | 明るさが際立つ |
長7度 | ドとシ | 解決を待つような感覚 |
長音程 準備中
短音程
短音程とは悲しみや感傷的な雰囲気を醸し出す音程となります。
短音程は2度、3度、6度、7度の音程に適用されます。
※1度、4度、5度、8度は「完全」「増」「減」で区別されるので使われません。
音程名 | 音例 | 説明 |
---|---|---|
短2度 | ドとレ♭ | 強い緊張感 |
短3度 | ドとミ♭ | 悲しみや憂いを感じさせる音程 |
短6度 | ドとラ♭ | 切なさや懐かしさを感じる音程 |
短7度 | ドとシ♭ | 深みや緊張感を持つ音程 |
短音程 準備中
増音程
増音程とは、通常の音程より広がっており、特に解決を強く求める不安定な音を持ちます。
音楽の中では、緊張感を高めたり、急速な展開を促したりするために使われます。
音程名 | 音例 | 説明 |
---|---|---|
増1度 | ドとド♯ | 緊張感、期待 |
増2度 | ドとレ♯ | 強い緊張、調和しない音 |
増3度 | ドとミ♯ | 緊張、調和しない音 |
増4度 | ドとファ♯ | 強い緊張、更に調和しない音 |
増5度 | ドとソ♯ | 高い緊張感、求心力 |
増6度 | ドとラ♯ | 微妙な緊張感、期待感 |
増7度 | ドとシ♯ | 緊張、急な解決を求める |
増音程 準備中
減音程
減音程は、通常の音程よりも狭く、不安定で沈んだ感情を生み出すことが多いです。特に暗く、悲しみや深い憂いを表現する際に使われます。
音楽の中では、ドラマチックな部分や緊張と解決のバランスを強調するために重要な役割を果たしています。
音程名 | 音例 | 説明 |
---|---|---|
減2度 | ドとレ𝄫 | 極端に調和しない音、圧迫感 |
減3度 | ドとミ𝄫 | 強い憂い、緊張 |
減4度 | ドとファ♭ | 不安定、調和しない音 |
減5度 | ドとソ♭ | 強い緊張、不安定 |
減6度 | ドとラ𝄫 | 深い悲しみ、不安 |
減7度 | ドとシ𝄫 | 極端な緊張、未解決感 |
減8度 | ドとド♭ | 緊張、不安感 |
減音程 準備中
ダブルフラットがある理由
ここで減2度、減3度、減6度、減7度でダブルフラット(𝄫)が出てきますよね?コレは凄く簡単に言うと「ドレミファソラシド」の順番を守るためだけです。
重増音程になるとダブルシャープ(𝄪)も出てきますが、これも「ドレミファソラシド」の順番を守るためだけに使われています。
度数と音程の違い
ここで「度数」と「音程」の違いをはっきりさせましょう。
度数とは?
度数は、単に2つの音が「何度」離れているかを数える方法です。音名の距離を数えます。「センチメートル」や「キロメートル」といった単位が「度」に変わっただけです。
例:「ド」と「レ」は2度、「ド」と「ファ」は4度
音程とは?
音程は、その度数に音の特徴や感じ方を加えたものです。距離や響き方(半音・全音の違い)が加わったものです。
例:「ド」と「レ」は長2度、「ド」と「レ♭」は短2度
変化記号の位置〜数字と音名での表記位置の違い
音程は数字で表すこともできます。以下準備中
まとめ
今回の講義では、音程について学びました。
音程を表す度数は1度から8度までであり、音程の基本はこの範囲内で表されます。ただし9度以上の音程も存在します。それらは1オクターブ上の音を数える場合であり、和音で使われる音となります。
次回は和音についてさら学びましょう。そして、その次に本日の講義で使われた音程および9度以上の音程も含めた和音の解説をしたいと思います。