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VCRとVCA①:VCRは何を制御する回路か|2024年過去問解説 ステップⅠ-13

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音響や電子回路の用語は、アルファベットの略称だけを見ると意味がつかみにくいものがあります。しかも、何を制御する回路なのかを曖昧に覚えていると、似た言葉に引っ張られて誤答しやすくなります。

今回のテーマも、一見すると単なる用語暗記に見えますが、「制御用の電圧によって何が変わるのか」という仕組みの向きまで押さえておくと、後で関連知識とつながりやすくなります。言葉だけで覚えず、回路の働きとして整理しておくのが大切です。

それでは、まず問題を解いてみましょう。

過去問|2024年ステップⅠ 第13問

今回の問題は、サウンドレコーディング技術認定試験【2024年 ステップⅠ 第13問】をベースに、学習用として一部アレンジして出題しています。
このテーマは定番なので、考え方ごと押さえておくと応用が利きます。

問Ⅰ-13:VCRとは、直流電圧によって(13)を制御できる素子または回路を示します。 このとき、(13)に入る適切な語句を答えなさい。

問題=答え|暗記用ワンフレーズ

VCRが直流電圧によって制御するもの=抵抗値
※電圧で抵抗が変わる

対話講義(Q&A)|VCRの意味

タカミックス
先生、VCRと言われてもピンと来ないです。

サウンド先生
それは自然な反応だよ。VCRは普段の生活で名前を意識することがほとんどないからね。
VCRとはボルテージ・コントロールド・レジスター(Voltage Controlled Resistor)の略で、「制御用の電圧によって抵抗値を変えられるもの」のことなんだ。

タカミックス
制御用の電圧で抵抗値を変える……ということは、手で回す可変抵抗の代わりに、電圧で動かすようなイメージですか?

サウンド先生
その理解でいいよ。
普通の可変抵抗は、人がつまみを回して抵抗値を変えるよね。
それに対してVCRは、制御用の端子に直流電圧を入力して、その大きさに応じて抵抗値を変える仕組みなんだ。

タカミックス
なるほど。
「電圧をかける」っていうのは、音声信号そのものに何かするというより、制御用の入力に直流電圧を与えるってことなんですね。

サウンド先生
その通り。
だからイメージとしては、「手で回すボリュームつまみを、指の代わりに電圧で動かす感じ」に近いんだ。
人が手で調整する代わりに、回路が電気的に抵抗値を変えるわけだね。

タカミックス
それならかなり分かりやすいです。
手で回す代わりに、電圧が操作信号になるんですね。

サウンド先生
そう。今回の問題でまず押さえるべきなのは、VCRが「何を制御するか」だよ。

タカミックス
そこは抵抗値、ということですね。

サウンド先生
正解。周波数を変えるわけでも、キャパシターそのものを指すわけでもない。

タカミックス
先生、キャパシターって何ですか?

サウンド先生
コンデンサーのことだよ。電気をためたり放したりする部品なのだが、まぁ、実際の現場でキャパシターとは呼ばないね。

タカミックス
そうなんですね。

サウンド先生
今回のVCRは直流電圧によって抵抗値を制御するものだし、問題文も部品名を聞いてるわけではないと分かるだろ?

タカミックス
確かに部品名そのものが答えなんじゃなくて、何を制御するかを見る問題ですよね。

サウンド先生
その通り。VCRは、直流電圧によって抵抗値を制御するものだと整理すれば答えにたどり着けるよ。

タカミックス
分かりました。まずは「電圧で抵抗値が変わる仕組み」と覚えればいいんですね。

サウンド先生
その理解で十分だよ。まずは略称の意味と、何を制御する回路なのかを結びつけて覚えよう。

詳しい解説|なぜその答えになるのか

結論から言うと、VCRが直流電圧によって制御するのは抵抗値です。

最短で解くなら、VCR=ボルテージ・コントロールド・レジスターと分解して考えれば十分です。
ボルテージは電圧、コントロールドは制御される、レジスターは抵抗です。したがって、「電圧によって抵抗が変わるもの」を指します。

ここで大事なのは、「直流電圧そのものを増幅する」とか、「周波数を変える」と読むのではないことです。問題文は、直流電圧を使って何を制御するかを聞いています。VCRでは、制御対象は抵抗値です。

抵抗値が変わると、回路の中を流れる信号のレベルや動作条件が変わります。そのため、VCRは音響機器や電子回路の中で、信号の大きさをなめらかに変えたり、制御回路の一部として使われたりします。

また、ここで「抵抗」と「抵抗値」は少し分けて考えると分かりやすいです。
抵抗は部品や回路の種類を指す言い方で、抵抗値はその大きさ、つまり何Ωかという数値です。今回の問題で問われているのは、「何という部品か」ではなく、「何が制御されるか」なので、答えは抵抗値になります。

中級者向けに少し補足すると、VCRの考え方はVCAともつながります。VCAは、VCRなどを利用して直流電圧でゲインを制御する回路として説明されることがあります。つまり、VCRはより基礎側の概念で、「電圧で抵抗値を変えられる」という性質が、別の回路の制御にも応用されていくわけです。

他の選択肢が誤りな理由

  • 周波数
    VCRは周波数を直接制御する回路ではありません。制御対象はあくまで抵抗値です。
  • キャパシター
    キャパシターはコンデンサーそのものを指す部品名です。問題は「何を制御するか」を聞いているので不適切です。
  • 電磁波
    電磁波は電波や光のような現象を指す言葉で、VCRの制御対象としては文脈が合いません。

実務・DTMへの応用

この知識は、単なる用語暗記で終わりません。音響機器やエフェクト回路の説明を読むときに、「直流電圧で何かをコントロールしている」という発想が見えるようになります。

初心者が混同しやすいのは、VCR・VCA・VCFのような略称です。
それぞれ似た形をしていますが、最後の文字が何を制御するかを示しています。Rなら抵抗、Aならアンプ、Fならフィルターというように見ると整理しやすくなります。

DTMでは内部回路を直接触る場面は少なくても、コンプレッサー、シンセ、アナログモデリング系の機材やプラグインの説明で、こうした考え方が背景にあります。略称を見たときに「何を制御する仕組みなのか」を読めるようになると、マニュアルや解説文の理解がかなり楽になります。

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