皆さん、ご機嫌よう! タカミックスです。
今回はバンドに要らないんじゃないか? と言われているベースギター(以下ベース)についてです。
それでは行ってみまShow!
ベースはいらない?
ベースがいらないという話は良く聞きます。ギターやボーカルは分かるんだけど、ベースって必要ないでしょ? とか、弦が4本だからギターより簡単なんでしょ? とか(ある意味当たってはいる)、ベースの音って聞こえないよね? とか。
果たして本当にベースって必要ない楽器なのでしょうか?
リスナー1(一般人)
昔カラオケに行った時、タカミックスが良くテレビにも出ている某有名ミュージシャンを「あの人の◯◯◯は速いだけで上手くはないからねぇ…」みたいなことを一緒にカラオケへ行った女の子に話したら「えっ、○○○って○○○下手なの? 売れてるから超上手い人だと思ってた!」と素で言われたことがありました。
その某ミュージシャンは作曲時に譜面台の前に立ち、何の楽器を持たずに全て譜面に起こすそうです。そして真っ黒に埋め尽くされた譜面から、人が演奏できる様に音を減らしてからレコーディングに入るそうです。
確かに楽理は凄いんですけど、音楽理論とテクニックは別ですからね…
あ、ただタカミックスはその某ミュージシャンの作品、全部持ってます。
そんな感じで音楽に詳しくない一般リスナーって、バンドを見せられてもギターのベースの違いも気付かなかったりするんですかね?
ベースの役割
ベースの役割とは何なのか? コレの答えは非常に単純で、もしバンドにベースが必要なかったら、とっくにベースと言う楽器はなくなっています。
おそらく音楽を聴くだけの人に説明するなら、コレが一番分かりやすい説明ではないでしょうか?
良くバンドの骨組みがどうとかこうとか言いますけど、ドラムの音は打撃音で分りやすいのですが、重低音って得てしてギターと混ざって分かりにくいものなのですよ。
コレはあくまで音楽を聴くだけの人に向けての説明ですからね?
何故ベースがいらないと思うのか?
何故ベースがいらないと思うのか? これの答えは聞いている側の再生機器の問題が一番かと思われます。
音楽再生機器について2021年6月の調査結果ですがスマートフォンが4割弱、パソコンも4割弱と言われています。なのでステレオ等の音楽を再生するために作られた音響機器で音楽を再生する人は約1割代です。このことからスマートフォンとパソコンと言う決して音楽を再生するために作られた機器ではない2つが音楽再生機器の主流となっています。
音楽の再生方法についてもスマートフォン本体の内蔵スピーカーで音楽を聴く人が約4割程となっています。パソコンでの本体内蔵スピーカーでの再生率までは分かりませんが、スマートフォンやパソコン内蔵のスピーカーで音楽を再生する人は多いのです。
そして正直スマートフォンやパソコンの内蔵スピーカーで音楽を再生してもベース音って分からないんですよ。
まずベースに興味がないと気付かない?
コレはタカミックス自身もそうなんですが、漫然と聴いてるだけだとベース音って何となくバックの演奏と一体化してしまうんですよね。
このバックの演奏と一体化するってのが表現の難しいところなんですが、ドラムやギターって言うのは単音で聞き分けることができます。ではベースがどうだと聞かれると、周波数の住み分けでバンド内では気にしないと聞き取り辛い物があります。
図解
分かりやすく図で説明します。
可聴域とは何ぞや? と言う話なんですが難しく考えず、普通に過ごしていて聞きやすい音域と捉えて下さい。更に突っ込んで考えると、可聴域内でも特に聞きやすい音域が2kHzから4kHzと言われています。
で、この2kHzから4kHzの聴きやすい音域(周波数)に入っているのがボーカルやギター音になる訳です。
なので図で示した通りボーカル、ギター、スネアドラムまでの音は気にしないでも耳に入ってきます。
ではドラムはドラムでもバスドラムは可聴域に入ってないではないか! と言われます。しかし皆さん、バスドラムの音ってどうですか? 問い正す程でもないですがバスドラムは打撃音です。
打撃音と周波数って関係あるのか? と聞かれると打撃音には周波数とは別にアタック音が追加されます。
アタック音とは一般的には音の立ち上がり方を指します。例えば音の音量を10と設定します。例えば擦弦楽器であるバイオリンなどは10の音を出す時、0から始まった音量が徐々に伸びて10まで辿り着きます。しかしドラムの場合は最初から10の音で鳴るのです(※若干語弊はありますが可聴域の説明なんで分かりやすく解説しています)。なのでドラム、そしてバスドラムの音は最初から耳に飛び込んで来るのです。
ところが可聴域から外れているベース音もアタック音はあるのだが、微々たるアタック音であり、漫然と聞いている分には可聴域でない音なので聞き逃してしまう。更に再生領域の狭いスマートフォンやパソコンの内蔵スピーカーだと表現され難くなってしまうのです。
結論
世間でベースが必要ないと言われてる方の多くはベース音が分からない、再生機器の影響でベース音の聞き分けができていないことが理由だと思います。
バンドマン的な立場から言わせて頂くと、バンドにとってドラムとベースはラーメンに例えるなら丼とスープなのです。
ボーカルはラーメンを司る上で重要な麺でしょう。
しかしギターは所詮トッピングであり、チャーシューや豚トロ、味付け卵、またはメンマか海苔、ネギやほうれん草、胡椒や七味、もやしやワカメ、バターや酢、なると、コーン(タカミックスはカップ麺でさえ具から取り除く)、キムチ、レモン、トマト、アスパラ、玉ねぎ、チーズ、激辛ニラ、高菜、紅しょうが、きくらげ、ワンタンと言った程度の物なのです。
なのでバンドにとってベースは絶対に必要な楽器なのです。
バンドマン(ボーカリスト)の場合
しかし… ここで全てを打ち壊す話を一つ。
YouTubeでそこそこ登録者数のいるバンドのチャンネルでの話です。ここのバンドは女性ボーカルで残りのメンバーは全員男性です(ギター×2、ベース、ドラム)。そこで男性メンバー陣はバンド練習中にベースの音が鳴ってなかったらボーカルは気付くのか? と言うドッキリ企画を行いました。
そのバンドはCDも出しており、まぁ、演奏能力は高いと言われています。
で、ドッキリ企画の答えなんですが… 結局最後までボーカルはベースが鳴ってないことに気付きませんでした! ベースが鳴ってないことを告げる前、バンドのギタリストが「今日何か変じゃなかった?」と女性ボーカルにベースが鳴ってないことを気付かせるための助け舟を出します。しかし女性ボーカルは数日前に風邪ひいて… 的なことを言って全く演奏のことに触れていませんでした。この時にギタリストが見せた呆れ果てた表情が忘れられない。
いや〜、仮にもバンドでお金取ってる人がベース鳴ってないのに気付かないとはヤバすぎないでしょうか?
バンド練習中でも気付かれないって、矢張りベースって必要ないんですかね?
おしまい