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DTM用レイテンシーなしのワイヤレスヘッドホン、audio-technica ATH-EP1000IRレビュー

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皆さん、ご機嫌よう! 金欠のタカミックスです。

マンションの更新月なので更新費用や保険とか色々と金が掛かって仕方がない! その上メガネが壊れたりと不要な出費で踏んだり蹴ったりのタカミックスです。

そんな金欠でコンビニの袋代3円ですら痛いと感じるタカミックスですが、DTM用に無線のヘッドホンを買っちまいました!

って、どこが金欠やねん!

イヤイヤ、マジで金ないんだよ… なのに何で無線のヘッドホンが? そしてAirPods Pro 2じゃないのか?

そんなタカミックスが購入したのは赤外線通信の無線ヘッドホンです。

そんな訳で(どんな訳だ)Bluetoothではない赤外線通信の無線ヘッドホンのレビューにレッツラゴーです!(死語だな…)

先にメリット&デメリット

タカミックスが購入したのは赤外線通信の無線ヘッドホン、オーディオテクニカのATH-EP1000IRです!

タカミックスは某Amaz○nで購入したので価格は21,136円でした。

先にメリット&デメリットを書きます。

メリット 

  • 当然だが無線である。
  • レイテンシーは0.001秒以下の超々低遅延
  • レコーディングでもモニターヘッドホンとして使用可能!

デメリット

  • イヤホン派にはヘッドホンの締め付け感覚が辛いこと。
  • 音楽のリスニング用としては不向き(なのでモニターヘッドホンとして使える)
  • 2万円以上の価格をどう捉えるか?

ATH-EP1000IRの音質、聴いてみよう!

ATH-EP1000IRの音質についてですが、うん、非常にフラット!

文章だけでは音質は伝わらないで、ATH-EP1000IRだとこんな感じに聞こえるよ、と言う音を流してみます。

ただ音はATH-EP1000IRで流れる音をイメージしたミキシングになっております。なので直接ATH-EP1000IRので音ではない点はご了承ください。

  

ノーマルヘッドホン
ATH-EP1000IR風

ATH-EP1000IR風ではイコライザー弄りすぎましたが、基本的に高中音域がクリアで分離がハッキリとしております。反面ベース音や低音域が抑えられています。

ここがリスニング用ヘッドホン&イヤホンとの1番の違いですね。

リスニング用ヘッドホンは最初の時点である程度のチューニングされており、長時間の使用でも音楽を快適に聴いていられるよう作られています。

それに対しモニター用ヘッドホンは音源をできるだけ忠実に、高い解像度で聴かせるために作られているので楽曲のミスや違和感が正確に再現されます。

上記のATH-EP1000IR風の例は極端にしすぎましたが、ATH-EP1000IRは原音を忠実に再現できます。なのでDTMで使えるのと同時にレコーディングのモニター向けヘッドホンでもあります。

ATH-EP1000IRは、かのDTMモニターヘッドホンとして最適と言われているソニーのMDR-CD900STに若干劣るかな? 程度だそうです。

実際にDTMレコーディングでソニーのMDR-CD900STを使っていた方が、ATH-EP1000IR購入後にATH-EP1000IRをレコーディングでも使っている、と言う記事を読みました。

無線使用方法

ではATH-EP1000IRの無線使用方法です。ATH-EP1000IRは充電器も兼用しているトランスミッターから無線を飛ばします。

音楽におけるトランスミッターとは音の信号を受け取り、受信側の機器まで無線で音を飛ばす役割を担います。

ATH-EP1000IRのトランスミッターの名称はATH-EP1000TXですが、ATH-EP1000IRと名称が似ているので以降は『トランスミッター』とだけ表記します。


ATH-EP1000TX

無線の使用方法は単純です。

まずトランスミッターの裏側にあるDC入力端子と電源を繋ぎます。次にDTMで使用するので音声入力端子からケーブルでオーディオインターフェイスのヘッドホンジャックに繋ぎます。

そしてトランスミッター側のスイッチをONにします。

トランスミッター裏面

最後にヘッドホン側のスイッチもONにすれば無線接続はOKです。

ヘッドホン スイッチ

ただタカミックスも最初マニュアル通りに手順を踏んだんですけど、無線が機能せず音が鳴らなかったんですね。

しかし一回ヘッドホンとオーディオインターフェイスを有線で繋いで音を出してから無線接続をしました。そしたら無線でも問題なく音が鳴る様になりました。

まぁ、この辺の詳しいことは分かんないんですけど、現状で無線が機能しているので良しとしますか。

充電の方法

充電方法は先ほども記した様にトランスミッターが充電器の役目も兼ねています。

ATH-EP1000TX

このトランスミッターの上にATH-EP1000IRを乗せれば充電ができる様になっております。

充電中はヘッドホン側のインジケーターランプが赤色に光ります。

充電中

そしてヘッドホン側のインジケーターランプが緑色に変われば充電が完了となります。

充電完了

トランスミッター部分の赤いランプは赤外線発光部となります。ここから赤外線が出ているのです。

赤外線発光部

ヘッドホンの充電中は若干トランスミッターが熱くなりますが、熱くなると言っても人肌程度なので安心ください はいてますよ

まぁ、充電やATH-EP1000IRを使用しない時は電源を切れば良いんですけど、何分電源スイッチが裏面に付いているので毎回使用時に電源のオンオフをするのは面倒ですよね?

タカミックスは常時電源オンのままですが、待機電力が気になる人には辛い仕様ですかね?

赤外線通信とは

さて、赤外線通信の無線ヘッドホンであるATH-EP1000IRですが、赤外線通信とは何ぞや? と言うことですね。

この赤外線通信とは電波ではない電磁波を利用し信号の送受信ができる無線データ通信規格のことです。

赤外線通信とレイテンー

このATH-EP1000IRですが、メーカーが楽器用と謳っているだけにレイテンシーが猛烈に低いヘッドホンとなります。

商品ケース 裏面

各規格の無線レイテンシー

各規格の無線レイテンシーなんですが、AACコーデックは120ms程度、aptXコーデックで70ms程度、aptX LLコーデックが40ms程度です。

コーデックとは音を運ぶ圧縮方法と速さのことです。

そしてレイテンシーの単位であるmsとはミリセコンドと読み、1msは1/1,000秒なので0.001秒です。分かりやすい目安としてはスピーカーから5m離れると、聴こえる音へのレイテンシーは15ms(0.015秒)となります。

では赤外線通信であるATH-EP1000IRのレイテンシーはどうなのか? となるのですが、何と1ms以下! 0.001秒以下なんです!!

名称レイテンシー
AirPods約270ms
AirPods 2約180ms
AirPods 3約160ms
AirPods Pro 1約170ms
AirPods Pro 2約130ms
ATH-EP1000IR1ms以下
各種レイテンシー比較

ホント見間違いか? と思うほどの超々低レイテンシーなのです。実際に1ms〜2msのレイテンシーって全く感じないんですよ。

赤外線通信のレイテンシーが低い理由

その赤外線通信のレイテンシーが低い理由はBluetoothが音を電波に変換するのに対し、赤外線は電磁波を使っているからタイムラグがないんです。

…う〜ん、イマイチ良く分からん!

ただ何となく分かっているのは赤外線とは可視光線ではない光のことです

その可視光線の中でも目で確認できる時間が一番遅いのが赤色であり、その赤色より遅く光るのが(人間には見えないが蝙蝠等には見える)赤外線となるのです。

波長が長い=届くまで時間がかかる

更に誰でも分かる様に説明するなら、カラオケボックスのマイクは殆どが赤外線通信のワイヤレスマイクです。それくらいリアルタイムでの音に対する遅延がないと言うことなのです。

蛇足 ~ カラオケボックスでもBluetoothマイクはダメなのか?

さて、細かいツッコミだとカラオケマイクにもBluetooth通信はあります。だったらカラオケボックスでもBluetoothのマイク使えよ! となりませんか?

確かにカラオケマイクで検索すればオヌヌメとかで登場するカラオケマイクの殆どはBluetooth通信のマイクだったりします。ただしそれは家庭用だからです。

Bluetoothは意外と混線することがあります。別に家でカラオケをする分にはBluetoothのカラオケマイクでも問題ないのです。

しかし大抵のカラオケボックスは打ち抜きのフロアで、多くの部屋で大勢の人が集まり、更に周囲はビル街であったりと様々な電波が飛んでたりします。

するとカラオケボックス内の各部屋、各マイクと様々な電波が干渉しあって混線してしまうのです。なので一般的にBluetoothマイクはカラオケボックスでは使われないんですね。

カラオケ

以上、カラオケボックスでBluetoothマイクが使われない理由でした。

ATH-EP1000IRを知らなかった訳は?

このATH-EP1000IRなんですが、発売されたのが2021年の4月なんですよね。

え… 2021年の4月だと … 何で知らなかったんだ?

タカミックスは2020年の5月から躍起になって散々DTMで使える無線ヘッドホンを探しまくっていました。

しかしATH-EP1000IRが発売された2021年4月以降、2022年9月にAirPods Pro 2が発売されてからも、タカミックスは各種SNSやアップルのシステムエンジニア、Logic Pro研究会にまで問い合わせてDTM用無線ヘッドホンを探していたんですよね。

それでもATH-EP1000IRには全く引っかかならかった。

タカミックスも全く音楽関係ない話でweb検索をしている最中本当にたまたま見た人様のブログでATH-EP1000IRを知ったくらいです。

メジャーでない理由

まぁ、特にDTMをしている人の中でATH-EP1000IRがメジャーでない理由が分からなくはないのです。

そんな赤外線通信の無線ヘッドホンがメジャーでなかった理由を考えてみます。

指向性

まず考えられる理由の一つに指向性があります。指向性について分かりやすく説明するならテレビのリモコンです。

例えば赤外線通信のテレビリモコンであれば、テレビに対してまっすぐにリモコンを向け、テレビとリモコンの間に何もない状態でないと操作ができません。

テレビとリモコン

しかしBluetoothのテレビリモコンはテレビの場所や遮蔽物を気にせずに対象機器の操作ができます。

通信距離

通信距離に関してはBluetoothが最大100メートル以上なのに対し、赤外線の通信距離は短かく、ギリギリ10メートルと言われています。

ATH-EP1000IRの通信距離はトランスミッターから約7メートルだそうですが、楽器練習やDTMでの使用なら問題はありませんね。

遮蔽物

赤外線通信のヘッドホンだと音楽送信側とヘッドホンの間に遮蔽物があると無線が届かないんですよね。

例えば赤外線通信のヘッドホンを装着したままトイレにでも行こうものなら、トイレのドアを閉めた瞬間にドアが遮蔽物となってしまい音が途切れてしまいます。

コレは赤外線が光りの一種なので当然と言えば当然ですね。

赤外線通信の場合

それに対してBluetoothは通信距離は10メートル以上です。なのでBluetoothを使っているヘッドホンであれば、ヘッドホンを付けたままトイレに行き、ドアを閉めても音が途切れないのです。電波の一種であるBluetoothならドア程度の遮蔽物では影響がないのです。

Bluetoothなら遮蔽物ありもOK!

この様にBluetoothでは部屋をまたがったデバイス同士の通信に使用できるのです。

そして… すりこみ?

ヘッドホンの無線形式にはアナログ伝送、赤外線、Wi-Fi、Bluetoothなどがあります。しかしタカミックスはヘッドホンでBluetooth以外の無線形式があることを知らなかった。

これは2016年12月にApple社から発売されたAirPodsの影響が大きいと思うのです。それくらいBluetooth使用のAirPodsは革命的な商品だった訳ですからね。

Bluetooth通信に限って言うなれば、実際はAirPodsが出る1年前の2015年12月にイヤーイン社から『M1(Appleシリコンではなくて)』と言う世界初の完全無線イヤホンが発売されていました。

イヤーイン M-1

ただし申し訳ないのですが単純にイヤーイン社とApple社では認知度の違いが大きかった。イヤーイン社はオーディオ好きには知られてはいました。

しかしApple社の方はスマホ市場を席巻したiPhoneを作っていた会社です。なので認知度の度合いなら一般人でも知ってるApple社の方が高く、iPhoneと連動できる完全無線のAirPods! の殺し文句に皆が次々と殺されて行ったのです。

話が逸れましたが、そのAirPodsがBluetoothを使っていたので、音楽再生機器でのワイヤレスはBluetoothみたいなイメージになってしまった気がします。 

改めて

改めてレイテンシーについてなんですが本当に遅延がない。

AirPods ProでDTMができていた頃のレイテンシーと比べれば、たかだか0.17秒程度なのでしょうが、ATH-EP1000IRを使って体感したレスポンスの速さには驚いた!

タカミックスMIDIキーボードを有線で接続してATH-EP1000IRを使ってみましたが、矢張りレスポンスの速さに驚きましたね。

便利なところ①

ATH-EP1000IRはワイヤレスであると同時にワイヤードにも対応しています。そうジェフ・ベックの2枚目のソロ・アルバム『Wired』ですね!

ってボケはさておき、ヘッドホンの充電が切れた場合には有線でも接続ができます。

ヘッドホンの充電時間が約4時間、ワイヤレスでの作動時間が約5時間と言われています。

タカミックスは常時フル充電でATH-EP1000IRを使っておりますが、もし充電切れとなっても有線で使えるなら問題はないのかな? と思います。

便利なところ②

ATH-EP1000IRは左のヘッドホン本体にボリュームが付いてます。これワイヤレスで結構大切なんですよね。

ボリューム

ボリュームくらい目の前のオーディオインターフェイスやLogic Proで操作しろよ! って感じなのですが、この僅かな手間も面倒だったりします。なのでヘッドホン自体でボリューム調整ができるのは有難いのです。

なぜAirPods Pro 2を買わなかったのか?

さて、あれだけAirPods Pro 2が欲しい! と言っときながらAirPods Pro 2を購入しなかった理由です。

まぁ、幾つか理由はあるんですよね…

確認が取れなかった

なんだかんだ言っても簡単な話しで、AirPods Pro 2でのDTMレイテンシーの確認が取れなかった

AirPods Pro 2を4万円近く出して購入し、DTMでレイテンシーがあったら洒落にならんのです。レイテンシーがあった場合、金欠のタカミックスに4万円は流石にキツい!

仮にAirPods Pro 2を購入しDTMでのレイテンシーがなかったとします。それでもタカミックスが持っているAirPods ProもmacOS CatalinaまではDTMでもレイテンシーがなかったんです! それがmacOS Big Surにアップデートしてからレイテンシーが起こる様になってしまいました。

なのでAirPods Pro 2も、macOSのアップデートでDTMでのレイテンシーが起こってしまうのを考えるとチョット怖いですね。

レコーディングモニターヘッドホンとしても使える

そしてATH-EP1000IRはレコーディングのモニターヘッドホンでも使えるからですよね。

仮にAirPods Pro 2にDTMでのレイテンシーがなかったとします。それでもリスニング用に音が加工されているAirPods Pro 2をレコーディング時のモニターヘッドホン(イヤホンですけど)にするのはダメなんですよ。

DTMに限らず音楽制作の場で音楽再生環境と言うのは原音に忠実でなければならないからです。世間に出ているリスニング・ヘッドホンって、米に例えると精米された状態なんですね。

しかしモニターヘッドホンは玄米の状態なのです。その玄米状態である音を皆様に届けるべくコンプかけたりイコライジングしたりするんですよ。

この辺の原音に関する話は音楽作り始めた頃ってなかなか理解し辛いもんなんですよ。

まぁ、極端な話になるんですけど、モニターヘッドホンのことを知らない人が重低音が強化されたリスニングヘッドホンで音楽を作り、いざ皆様に完成した音を届けた時に聴いた人の再生環境では音が割れるみたいな感じですかね?

猫耳ヘッドホン

まとめ

もともとDTMでのレイテンシーがなければAirPods Pro 2を購入しようと思っていたので、ATH-EP1000IRの21,136円は金欠とは言え、それほど苦にならなかったです。

ただATH-EP1000IRを買っために彼女に送るクリスマスプレゼントがグレードダウンしてしまいしたけどね! って、俺彼女いなかったな!(涙)

ATH-EP1000IR購入により遂に念願の無線でのDTMモニター、しかもレイテンシーが1ms以下と言う信じられないほどの超低遅延でのヘッドホンを手に入れることができました。

これでタカミックスが現在居住している川崎國田舎堤の防音性が皆無であるマンションでも心置きなくDTMができます。

以上、赤外線通信でのDTMでも使える無線楽器用ヘッドホンATH-EP1000IRのレビューでした。

おしまい

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