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完全8度=オクターブと周波数の関係を感覚ごと掴む|2025年過去問解説 ステップⅣ-9

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この回では、「完全8度(オクターブ)音程が下がると、周波数がどう変化するか?」という、音程と周波数の関係をストレートに問う問題を扱います。音楽的には「1オクターブ上/下」と言っているだけでも、現場感覚としては「上げれば周波数は2倍、下げれば1/2」という対応までセットで持っていることが重要です。

こうした問題は、音楽理論と音響の“つなぎ目”を確認するのにちょうどいい題材です。「ピッチ=Hz」「オクターブ=上は2倍、下は1/2」という基本の対を、この機会に整理しておきましょう。完全8度と周波数の関係を、数値と耳の感覚の両方から押さえた上で、問題を解いていきます。

過去問|2025年 ステップⅣ 第9問

今回の問題は、サウンドレコーディング技術認定試験【2025年 ステップⅣ 第9問】をベースに、学習用として一部アレンジして出題しています。
この試験は「定番テーマ」が形を変えて何度も出題される傾向が強く、過去問を押さえることが合格への最短ルートと言えます。

問Ⅳ-9:完全8度音程が下がると、周波数はどう変化するでしょうか。

問題=答え|暗記用ワンフレーズ

完全8度音程が下がると周波数は=約1/2になる
※1オクターブ上は2倍、下が1/2と対で覚える

対話講義(Q&A)|オクターブ移動と周波数1/2

タカミックス
先生、「完全8度音程が下がると周波数はどう変化するか?」って問題、答えは何となく「1/2っぽい」と思うんですけど……ぶっちゃけ理由が説明できないです。
標準ピッチのラ(A4)は440Hzで、これを1オクターブ下げると220Hz、っていうのは知ってるんですけど、「だから1/2」ってところが腑に落ちてないというか。

サウンド先生
その感じで十分。そこを“言える形”にするのが目的だね。
まず一番大事な結論はこれ。オクターブが1つ上がると周波数は2倍、1つ下がると1/2
完全8度(オクターブ)は、このルールで動く。

タカミックス
えっと……「そういう決まり」って覚えればいいのは分かるんですけど、なんで2倍なんですか?

サウンド先生
音の高さの決め方には、実は種類がいろいろある。昔から複数のルールがあって、全部同じではないんだ。
ただ、今いちばん一般的に使われているのは12平均律という決め方だと思っていい。

タカミックス
12平均律?

サウンド先生
12平均律は、「1オクターブ上に行ったら、ちょうど周波数が2倍になるように」作られてる。
そのために、半音1個ずつ上がるたびの増え方がちゃんと決められていて、数学的には2の12乗根(2^(1/12)) っていう倍率になる。

タカミックス

サウンド先生
要するに、半音を12回上げると“2倍になるように調整されてる”ってことだよ。

細かい式は忘れていい。
「半音を12回分=1オクターブ」
「そこから更に1オクターブ上げると周波数が2倍」
この2つがつながってる、ってだけ押さえよう。

タカミックス
なるほど……

サウンド先生
そう。例で固めると分かりやすい。
440Hzの1オクターブ上は880Hz。1オクターブ下は220Hz。
1000Hzなら上は2000Hz、下は500Hz。どの周波数でも同じルール。

タカミックス
じゃあ「完全8度音程が下がる」って言われたら、周波数は1/2で決まり、と。

サウンド先生
決まり。
あとついでに、4倍とか8倍が出たら「オクターブ何個ぶん?」って考えると整理できる。
2倍=1個上、4倍=2個上、8倍=3個上。
逆に1/4=2個下、1/8=3個下。ここは“余裕があれば”でOK。

タカミックス
了解です。
まずは「オクターブ1個ぶん動いたら、上は2倍、下は1/2」だけ確実に覚えます!

詳しい解説

一問ずつ正解を覚えることも大事ですが、「なぜその選択肢を選ぶのか」という筋道を理解しておくと、別パターンの問題にも強くなります。
ここからは、対話講義で掴んだイメージを“用語と仕組み”で裏付けるパートとして、基礎は押さえた前提で少し技術寄りに整理していきましょう。

結論の整理

2025年 ステップⅣ 第9問の正解
約1/2になる

一言まとめ
完全8度(1オクターブ)下がると周波数は1/2、上がると2倍になるのセットで覚える

なぜその答えになるのか(メカニズム)

この問題では、「完全8度音程が下がる」という音楽的な表現と、「周波数がどう変化するか」という音響的な表現を結びつけられるかどうかが問われています。完全8度(オクターブ)は、周波数が「2倍」または「1/2倍」になる関係そのものです。したがって「下がる」場合は、周波数が約1/2倍(半分)になる、というのが最も自然で正しい答えです。

周波数と音程の関係は、「何Hz上がったか/下がったか」ではなく、「何倍になったか/何分の1になったか」で考えるのが基本です。特にオクターブは、音楽的には「同じ音名で高い/低い」として扱われる重要な単位であり、音響的には「周波数が2倍になる隔たり」として整理できます。

12平均律では、半音1つ分の周波数比は 2^(1/12) です。
半音を12個積み重ねると1オクターブになるので、周波数比は次のようになります。

2^(1/12×12) =2^1=2

つまり、1オクターブ上がると周波数は2倍になります。逆に1オクターブ下がる場合には、その逆数である1/2倍、つまり半分の周波数になります。

具体例で考えると分かりやすくなります。
A4(ラ)の基準である440Hzを1オクターブ上げると880Hz、1オクターブ下げると220Hzです。どちらも元の440Hzに対して、

上:440×2=880
下:440×1/2=220

という関係になっています。これは基準周波数が何であっても同じで、例えば1000Hzを1オクターブ上げると2000Hz、1オクターブ下げると500Hzになります。

このように「オクターブ」という言葉自体が、「周波数が2倍になる(逆に下がれば1/2倍になる)」という関係と直結している、と押さえておくと整理しやすいでしょう。

この問題は「完全8度音程が下がる」という指定なので、周波数は元の約1/2倍(半分)になる、という結論になります。

他の選択肢が誤り(または優先度が低い)理由

  • 約1/8になる
    周波数が1/8になるのは、1オクターブではなく3オクターブ下がった場合に相当します。2オクターブで1/4、3オクターブで1/8というように、「2の何乗か」でオクターブ数が増えていきます。完全8度(1オクターブ)という指定とは明らかにかけ離れているため、この問題の正解にはなりません。
  • 約1/6になる
    1/6という比率は、2の何乗かで表されるオクターブの関係では出てこない値です。オクターブの周波数比は必ず 2^n(nは整数)の形になります。1オクターブでは2、2オクターブでは4(=2^2)、3オクターブでは8(=2^3)といった具合であり、1/6をオクターブ数として解釈することはできません。
  • 約1/4になる
    周波数が1/4になるのは、2オクターブ下がったときに相当します。1オクターブ下がると1/2、もう1オクターブ下がるとさらにその1/2で1/4になる、という関係です。問題文では「完全8度音程が下がる」とあり、1オクターブだけ下がるケースを想定しているため、1/4まで下がるのは行き過ぎです。

実務・DTMへの応用

オクターブ=周波数が2倍(下なら1/2倍)という関係は、DTMだと「ピッチ」と「周波数(Hz)」を行き来するときの土台になります。特に、次の3つの場面で効きます。

  • サンプルのピッチ調整(移調)で“何が起きているか”が読める
    サンプラーやオーディオリージョンを±12半音(±12st)動かす操作は、理屈としては「周波数を2倍、1/2倍する」ことです。
    たとえば低い帯域を含むキックやベースのサンプルを1オクターブ下げると、基音や倍音の位置がまとめて半分側へ動くので、同じ音でも“重心”が下がった印象になります。逆に上げると倍音が上に寄り、タイトさが出る代わりに低域は痩せやすくなります。
  • EQで狙う帯域の“当たり”を付けやすくなる
    オクターブ関係が分かっていると、「この帯域の問題は、1オクターブ上(または下)にも似た要素が出やすい」という見当がつきます。
    たとえば、ある音の“芯”が110Hz付近にあるとき、その1オクターブ上は220Hz、さらに上は440Hzです。もちろん楽器や録音で前後しますが、倍/半分の関係でアタリを付けると、スイープで闇雲に探す時間が減ります。
  • ハーモニー系エフェクト(ピッチシフター/オクターバー)の理解が速くなる
    オクターブ上のシフトを作るエフェクトは、内部的には「信号の周波数成分を2倍側へ写す」動きをしています(方式は機種で違います)。
    そのため、原音に混ぜると“同じ音名の高い成分”が足されて厚くなりやすい一方、低域の素材だと追従が難しくて濁りやすいこともあります。ここでも「2倍、1/2倍」という軸があると、何が起きているかを言語化しやすいです。

まとめると、オクターブを「鍵盤の12個ぶん」ではなく「周波数が2倍、1/2倍」という倍率として捉えられると、移調・EQ・ピッチ系処理の判断が一段速くなります。

過去問出題年・関連リンク

出題年度:現在調査中(後日追記予定)

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