2025年サウンドレコーディング技術認定試験のステップⅠの第3問目となります。
本試験は定番テーマの再出題が多い傾向があり、過去問ベースの対策効果が高い試験です。
ここでは、「音の大きさ」おける「音の○○」についてです。
2025年問題ステップⅠ問題3
対話講義(Q&A)|音の強さ
サウンド先生: ここは(3)=物理量を答える設問だよ。主観の用語(「大きさ」)ではなく、対応する物理量の名前を選ぶ訳だよ。
なので正解は「音の強さ」だ。
タカミックス: 問題文には「dBで数量化」とありますが、数量化って「cm」や「kg」みたいな“単位”を付けることなんですか?
サウンド先生: 厳密には「数で表すこと」だよ。この設問の文脈では、(音の強さレベル/音圧レベルという)“レベル”を dB という単位で表すという意味。だから dB はレベルの単位であって、“音の強さそのもの”の単位ではない。
- 量(なにを数えるか)…「音の強さレベル」や「音圧レベル」のようなレベル
- 単位(どう表すか)…そのレベルを表す単位が dB(デシベル)
- 参考:音の強さそのものの単位は W/m²(ここでは覚えなくてOK)
タカミックス: 「音の強さレベル?」「音圧レベル?」
サウンド先生: 両方とも“レベル”=基準と比べてどれくらいかを dB で表すもの。違いは「比べる対象」。
- 音の強さレベル:音の流れの強さを、決めた基準と比べた大きさ(dB)。
- 音圧レベル:空気の押し引きの強さ(音圧)を、決めた基準と比べた大きさ(dB)。
※ dBは“大きさのレベル”で、「高さ」とは別物。(「高さ」については次回講座)
タカミックス: 違いが「比べる対象」なんですよね? じゃあ % では表すのはダメなんですか?
サウンド先生: %は“そのままの割合”で、音の幅広さに向いていない。基準で数値がぶれやすいし、耳の感じ方にも合いにくい。だから音楽を扱う場面では dB で“レベル”を書くのが標準なんだ。
タカミックス: 何となくですが分かりました。では今回の「選択肢」だと、どんな振り分けになるのですか?
サウンド先生: こう仕分ける。
・1「強さ」……正解(物理量名=客観的性質)
・2「硬さ」……無関係
・3「大きさ」……主観的性質。設問の意図とズレる
・4「音圧」……別の物理量(今回はこれではない)
タカミックス: なるほど。「主観的性質」と「物理量(客観)」の見分け方は?
サウンド先生: 覚え方はシンプル。
- 主観=耳で感じられる性質(体感) → 「音の大きさ」「音の高さ」「音色」
- 客観=数値化できる性質(測定) → dBなどのキーワードが出たら物理量名で答える(ここでは「音の強さ」)
タカミックス: 了解です。今回は“dB”が出てきた=客観側のヒント。でも空欄は名前を聞いているから、答えは1:強さですね。
サウンド先生: そのとおり。主観語(大きさ)と客観名(強さ)を混同しない——これが落とさないコツだ。
この授業のまとめ
「音の強さ」は dB で数量化(表し方。単位ではない)。
合言葉は「主観=耳/客観=数値化」
主観「音の大きさ」⇄ 客観「音の強さ」—— 目を閉じて3回、声に出して覚えよう!
過去問出題年
検証中(今後追記予定)
