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ワウ・フラッターの基礎③:音程がふらつく理由|2024年過去問解説 ステップⅣ-22

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アナログの録音機器や再生機器では、回転のわずかな不安定さがそのまま音に現れることがあります。ここで大切なのは、単に「音が変になる」と覚えるのではなく、何がどう変わるのかを具体的に押さえることです。

このテーマで引っかかりやすいのは、音量が変わるのか、音色が変わるのか、それとも音程が変わるのかを曖昧にしたまま覚えてしまうことです。ワウ・フラッターは回転ムラの話なので、変化がどこに現れるのかを整理しておく必要があります。

前の2問で見たワウとフラッターは、それぞれ揺れ方の速さに違いがありました。今回はその結果として、再生音にどんな乱れが起こるのかを確認していきます。それでは、まず問題を解いてみましょう。

過去問|2024年ステップⅣ 第22問

今回の問題は、サウンドレコーディング技術認定試験【2024年 ステップⅣ 第22問】をベースに、学習用として一部アレンジして出題しています。
この試験は「定番テーマ」が形を変えて何度も出題される傾向が強く、過去問を押さえることが合格への最短ルートと言えます。

問Ⅳ-22:アナログのターンテーブルやテープデッキでワウ・フラッターが大きくなると、再生音の音程に乱れが生じます。 このとき音程は(22)する。 (22)に入る適切な語句を答えなさい。

問題=答え|暗記用ワンフレーズ

ワウやフラッターが大きいと音程=ふらつく
※回転ムラが音程に出る

本回の学習ゴール

・ワウやフラッターが大きいと音程がふらつく理由を説明できる
・回転速度のムラと再生音の音程変動を結びつけて理解できる
・音量変化や音色変化ではなく、音程の乱れだと区別できる

対話講義(Q&A)|ワウやフラッターで音程はどうなるか

サウンド先生
前回までで、ワウとフラッターはどちらも回転ムラによる現象だと整理したね。今回は、その結果として再生音に何が起こるかを見ていこう。問題文では「ワウ・フラッター」と書いてあるが、ここでは分かりやすく「ワウやフラッター」として解説するよ。

タカミックス
前の回で、ワウはゆっくりした揺れ、フラッターは細かく速い揺れだと分かりました。でも今回は、その揺れが音にどう出るかを聞いているんですね。

サウンド先生
そうだよ。ポイントは、ターンテーブルやテープデッキの回転が一定でないと、再生される音の高さも一定でなくなることなんだ。

タカミックス
音の高さということは、音程に影響するんですね。

サウンド先生
その通り。回転が少し速くなれば音は少し高く聞こえ、少し遅くなれば音は少し低く聞こえる。これが繰り返されるから、音程が安定せず、ふらついて聞こえるんだ。

タカミックス
なるほど。音量が大きくなったり小さくなったりする話ではないんですね。

サウンド先生
そう。ここで乱れるのは基本的に音程だよ。
回転ムラは再生速度のムラだから、その影響はまず音の高さに出る。

タカミックス
ということは、選択肢の「大きくなったり」「小さくなったり」は、音量の方を連想させるから違うわけですね。

サウンド先生
その見方でいい。音が重なるわけでもない。回転が安定しないことで、音程が上がったり下がったりして、結果としてふらついて聞こえる。だから答えは「ふらついたり」になる。

タカミックス
ワウとフラッターそのものを覚えるだけじゃなくて、その結果として音程が乱れるところまでつなげて考える必要があるんですね。

サウンド先生
その通り。
つまりこの問題は、回転ムラが再生速度のムラになり、それが音程の揺れとして現れると整理できれば答えにたどり着ける。

詳しい解説|なぜその答えになるのか

結論から言うと、正解はふらついたりです。
ワウやフラッターが大きいと、アナログのターンテーブルやテープデッキでは回転速度が安定せず、その結果として再生音の音程がふらつくようになります。

この問題の最短ルートは、回転速度のムラ=再生速度のムラと考えることです。
ターンテーブルやテープデッキは、一定の速度で回ることで正しい音の高さを再生します。ところが、その回転が少し速くなったり遅くなったりすると、再生される音の高さもそれに応じて上下します。

ここで大事なのは、変化するのが主に音程だということです。
回転が速い瞬間にはやや高く、遅い瞬間にはやや低く聞こえるため、音程が安定せずに揺れて感じられます。これを問題文では「音程に乱れが生じる」と表現しており、その具体的な現れ方が「ふらついたり」です。

前の2問で見たように、ワウはゆっくりした変動、フラッターは細かく速い変動です。揺れ方の速さには違いがありますが、どちらも回転速度が一定でなくなるという点は共通しています。そのため、結果として起こるのはどちらも音程の不安定さです。

初心者が混同しやすいのは、「音が不安定になる」という表現から、音量や音色の変化を想像してしまうことです。しかし、このテーマの中心は再生速度です。再生速度がぶれれば、まず問題になるのは音の高さのぶれです。ここを押さえておけば、選択肢の見分けがかなりしやすくなります。

中級者向けに補足すると、これはアナログ機器が時間軸に対して完全には一定でいられないことに由来する現象です。デジタル再生では原理的にこうした回転機構に依存しないため、同じ意味でのワウ・フラッターは前提になりません。だからこそ、この知識はアナログ録音機器や再生機器の特性を理解するうえで重要です。

他の選択肢が誤りな理由

  • 大きくなったり
    これは音量が上がるイメージにつながりやすい選択肢です。今回のテーマは音量ではなく、回転速度のムラによる音程の乱れです。
  • 小さくなったり
    これも音量低下を連想させます。ワウ・フラッターで問題になるのは、主に再生音の高さが安定しないことです。
  • 重なったり
    音が重なるという現象ではありません。複数の音が同時に鳴る話ではなく、1つの音の高さが揺れて不安定になる話です。

現場と作品理解へのつながり

この知識は、アナログ機器を使う現場で「演奏の問題なのか、機器側の問題なのか」を切り分ける助けになります。
たとえば、再生音のピッチが不安定に聞こえたとき、演奏ミスやチューニングだけを疑うのではなく、ターンテーブルやテープデッキの回転精度も確認すべきだと判断しやすくなります。

実際の現場では、ベルトの劣化、モーターの不調、テープ走行系の汚れや摩耗などが回転ムラの原因になることがあります。そうした可能性を知っていれば、機材の点検、清掃、整備、あるいは別機材での再生確認といった対応につなげやすくなります。

また、古い録音物やアナログ機材の音を評価するときにも役立ちます。音程の揺れを演出や演奏表現と混同せず、機材由来の現象として見分けやすくなるからです。録音物を聴くときの理解だけでなく、トラブル時の判断材料としても意味のある知識です。

結論の整理

2024年 ステップⅣ 第22問の正解
ふらついたり

一言まとめ
ワウやフラッターが大きいと、回転ムラの影響で再生音の音程がふらつく

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