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スタジオ配線計画②:コントロールルーム~マシンルーム間で使う床配線ピットとは|2024年過去問解説 ステップⅡ-2

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スタジオの信号配線では、「ケーブルを通す設備」といっても全部が同じ役割ではありません。少ない本数を通す場面と、多数のケーブルをまとめて通す場面では、選ばれる設備が変わります。ここを曖昧に覚えていると、配管と床配線ピットが頭の中で混ざりやすくなります。

特に、コントロールルーム~マシンルーム間のように配線量が多い区間では、「ただ通せればよい」では済みません。どの設備がその区間に向いているのかを、ケーブル本数という観点から整理しておくことが大切です。

それでは、まず問題を解いてみましょう

過去問|2024年ステップⅡ 第2問

今回の問題は、サウンドレコーディング技術認定試験【2024年 ステップⅡ 第2問】をベースに、学習用として一部アレンジして出題しています。
このテーマは定番なので、考え方ごと押さえておくと応用が利きます。

問Ⅱ-2:スタジオの信号配線では、マシンルーム側へ多数のケーブルをまとめて通す区間について、配線量に応じた設備を選ぶ必要がある。このとき、ケーブル本数の多いコントロールルーム~マシンルーム間で用いられるものは(2)である。(2)に入る適切な語句を答えなさい。

問題=答え|暗記用ワンフレーズ

コントロールルーム~マシンルーム間で本数が多い区間に使う設備=床配線ピット
※多数のケーブルをまとめて通す

本回の学習ゴール

・床配線ピットを一言で説明できる
・配管との使い分けを説明できる
・ケーブル本数の多い区間で床配線ピットが選ばれる理由を説明できる

対話講義(Q&A)|床配線ピットとは何か

タカミックス
前の問題で配管をやったので、今回も最初は配管かなと思ってしまいました。
でも今回は正解が床配線ピットなんですよね。この違いがまだ少し曖昧です。

サウンド先生
そこはセットで整理すると分かりやすいよ。今回は「ケーブル本数の多いコントロールルーム~マシンルーム間」がポイントなんだ。
つまり、ただケーブルを通すだけじゃなくて、多数のケーブルをまとめて扱う区間だと考える必要がある。

タカミックス
なるほど。前回の配管は“通すための管路”そのもの、今回は“たくさん通す区間”だから発想が少し違うんですか?

サウンド先生
その通り。配管はケーブルを通すための管だけれど、本数が増えてくると、それだけでは扱いにくくなることがある。
そこで使われるのが床配線ピットだ。床の中に配線用のスペースを設けて、多数のケーブルをまとめて通しやすくする設備なんだよ。

タカミックス
つまり、ケーブルが少ないなら配管でよい場面もあるけれど、多い区間では床配線ピットの方が向いている、という整理ですか?

サウンド先生
まさにそれだね。問題文も「配線量に応じた設備を選ぶ必要がある」と言っている。ここを読めば、単なる通線経路ではなく、多数のケーブルを効率よく通すための設備を選ばせていると分かる。

タカミックス
じゃあ、コントロールルーム~マシンルーム間は、機器どうしをたくさんつなぐから本数が増えやすいわけですね。

サウンド先生
そう。レコーダー、パッチベイ、アウトボード、各種入出力などが集まりやすいから、配線量が多くなりやすい。
だから、その区間では床配線ピットが適していると判断するんだ。

タカミックス
なるほど。
配管=通線用の管路
床配線ピット=多数のケーブルをまとめて通しやすい床内設備
こう整理すれば迷いにくそうです。

サウンド先生
その理解で十分だよ。つまり今回は、「ケーブル本数が多い区間」という条件を見た時点で、床配線ピットにたどり着けるようにしておこう。

詳しい解説|なぜその答えになるのか

まず結論から言うと、正解は床配線ピットです。

最短の判断ポイントは、問題文にある**「配線量に応じた設備を選ぶ必要がある」「ケーブル本数の多いコントロールルーム~マシンルーム間」**という2点です。
この条件なら、単にケーブルを1本ずつ通すための配管よりも、多数のケーブルをまとめて扱いやすい床配線ピットが適切です。

床配線ピットは、床内に設けられた配線用スペースです。多数の信号ケーブルをまとめて通したり、整理したり、必要に応じて分岐させたりしやすい構造になっています。特に、コントロールルームとマシンルームのあいだは、さまざまな機器の入出力をやり取りするため、配線本数が多くなりやすい区間です。そのため、通線容量や保守性を考えると、床配線ピットが向いています。

一方で配管は、ケーブルを通すための管路として有効ですが、問題文が強調しているのは**「本数が多い」**という条件です。ここを無視して「ケーブルを通すなら配管」と機械的に考えると、前問の記憶に引っ張られて誤答しやすくなります。

この問題の本質は、設備名を丸暗記することではありません。
少ない本数の通線か、多数のケーブルをまとめて処理する区間かという観点で、設備の使い分けを判断することです。この見方ができると、似た問題でも迷いにくくなります。

中級者向けに補足すると、多数のケーブルを通す区間では、単なる通線容量だけでなく、将来の増設、保守のしやすさ、ノイズ管理、物理的な収まりも重要になります。床配線ピットは、そのような実務上の都合に対応しやすい点でも意味があります。

他の選択肢が誤りな理由

  • エルボ
    エルボは配管の方向を曲げるための継手です。設備全体の名称ではなく、多数のケーブルをまとめて通す区間の主設備として答える語ではありません。
  • 無線
    問題文はケーブルをまとめて通す区間について聞いています。無線はそもそも通線設備ではないため不適切です。
  • 配管
    配管は通線用の管路として正しい概念ですが、この問題では「ケーブル本数の多い区間」が条件です。その場合は、より多数のケーブルを扱いやすい床配線ピットの方が適切です。

実務・DTMへの応用

DTM中心だと、床配線ピットという設備は少し遠い話に見えるかもしれません。ですが、考え方自体はかなり実務的です。

たとえば、自宅制作でも配線が少ないうちは問題なくても、機材が増えると急に配線管理が苦しくなります。オーディオインターフェイス、モニター、外部音源、エフェクト、パッチ系統などが増えると、「とりあえず1本通す」発想ではすぐに限界が来ます。現場のスタジオで床配線ピットが使われるのは、まさにその“大量配線への対応”のためです。

初心者がやりがちな誤解は、「ケーブルを通す設備なら全部同じ」と考えてしまうことです。実際には、配線量が増えると必要な設備も変わります。この視点を持っておくと、スタジオ設計の話だけでなく、自分の作業環境の配線整理でも発想がかなり変わります。

また、前問の配管と今回の床配線ピットをセットで理解しておくと、「少数の通線には配管、多数のケーブルをまとめる区間には床配線ピット」という軸で整理できるようになります。これは言葉の丸暗記よりずっと強いです。

結論の整理

2024年 ステップⅡ 第2問の正解
床配線ピット

一言まとめ
ケーブル本数の多いコントロールルーム~マシンルーム間では、多数の配線をまとめて扱いやすい床配線ピットが適する

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